一般的に、猫は7歳を過ぎると老化が進み始めます。
これに伴い、白髪や体重減少などの変化が見られることがあります。
老猫や高齢猫のケアにはどのようなことが必要でしょうか。猫も人間と同様に加齢による衰えが早く現れる子もいますが、逆に15歳を超えても元気な子も存在します。
猫の年齢の進み方は個体差がありますが、飼い主は猫が7歳を超えた頃からその猫の変化を注意深く観察し、それに対応するケアを考える必要があります。
老猫にはどのような兆候が現れるのでしょうか?
具体的には、白髪や体重減少などの変化が見られます。老猫は一日中うつらうつらと過ごすことが多くなる傾向があります。
猫の成長は、幼少期(生まれてから~生後8ヶ月ほど)を経て、7歳までの成猫期が最も健康で安定している時期です。
しかし、一部の猫は早く老化の兆候を示し始めます。
例えば、7~8歳くらいから、猫のしぐさや毛・体型の変化などが見られるようになります。
一般的に、11歳を過ぎると高齢期に入ります。
ただし、15歳でも外見や行動が若い時と変わらない猫もいれば、10歳で既に老いた猫も存在します。
個体差による違いが大きいため、11歳を超えたからといってすべての猫が老猫とは言えません。
11歳を過ぎると以下のような老化の兆候が見られることがあります。
セルフグルーミングの回数が減ってくると、猫の毛艶や毛量が減少し始めます。
また、口や舌、内膜の色素が薄くなり、シミが出てくることもあります。特に黒猫などの濃い色の猫の顔まわりには白髪が目立つことがあります。
高齢になると瞬発力が衰え、猫はあまり動かなくなります。
筋肉も衰え、痩せてお腹が垂れることもあります。歯も弱ってきて、爪の伸びも遅くなります。また、体温管理機能も低下し、寒さに弱くなる傾向があります。
老猫や高齢猫のケアには注意が必要です。
例えば、腎臓疾患では水を多く飲んだり、多尿になることがあります。体重の変化や飲水量のチェックを行い、定期的に体重を測定することが重要です。
白内障や痴呆症の兆候も注意が必要です。食事も少量を何度かに分けたり、柔らかい食事や温かい食事を提供するなど、猫が快適に食事を摂れるように気を配りましょう。
トイレや寝床の位置にも配慮が必要です。老猫や高齢猫は粗相をすることが多くなるため、トイレの数を増やしたり、トイレが使いやすい環境を整えることが重要です。
気温の変化に敏感になっていくため、寝床の環境にも気を配りましょう。寒さやすきま風を防ぐように工夫することが必要です。
高齢猫は運動が面倒になりがちですが、定期的に遊びに誘って体を動かすようにしましょう。
また、セルフグルーミングが減ってくるため、積極的に猫を触って毛づくろいを手伝ってあげることも大切です。
以上のような対策を行うことで、老猫や高齢猫の健康状態を維持し、より快適な生活を送らせることができます。
猫の健康を維持し、血行を促進するために、日常的にマッサージやコーミングを行ってください
もし猫の体が汚れているようであれば、蒸しタオルで拭き取り、完全に乾くまで室温を上げてください。
猫の年齢が上がるにつれて、特定の病気が増えることがあります。
特にガン(腫瘍)は高齢猫の主な死因となり、これまであまり認識されてこなかった猫の病気として注目されるようになってきました。
また、腎臓疾患も猫にとって一種の宿命であり、今も昔も高い割合で死因となっています。
近年は、生活習慣病と呼ばれる病気による猫の死亡例も増えています。
老猫になると、以下のような病気が増える傾向があります。
1. 腎臓疾患: 痩せてきたり、食欲がなくなったり、よく眠っていたり、多く飲み、多く排尿するような症状が見られる場合、腎臓疾患の可能性があります。
2. 肝臓疾患: 食欲不振、脱水、下痢、毛の色の変化、パサつき、黄疸などが現れた場合、肝臓疾患の可能性があります。
3. ガン(腫瘍): 腫れやしこり、嘔吐、下痢、食欲不振、体重減少、無気力感、多尿、多飲などの症状があれば、ガンの可能性があります。
4. 糖尿病: 多飲多尿、肥満の猫が急激に体重減少し、尿に甘いにおいがするなどの症状が見られる場合、糖尿病の可能性があります。
5. 高血圧: 体の痩せ方や元気がない様子、食欲の減少、よく嘔吐する、便秘気味などの症状があれば、高血圧の可能性があります。高血圧は、腎臓疾患や甲状腺機能亢進症など他の病気が原因となることもあります。
6. 尿石症: 血尿や排尿困難、頻繁にトイレに行くが少量しか排尿しないなどの症状があれば、尿石症の可能性があります。
7. 歯周病(歯槽膿漏): 食べるのが難しそうに見えたり、食事をこぼしたり、口を触らせなかったり、よだれが出たり、口臭があるなどの症状が見られれば、歯周病の可能性があります。
以上が、老猫になると増える病気の一部です。猫の健康状態に変化が現れた場合は、早めに獣医師に相談することをおすすめします。
口内炎は、猫が食べたがるけれども食べることができず、口の周りをかきむしり、よだれが出る、口臭がある、口を触らせないなどの症状がみられる場合に疑われる可能性があります。
甲状腺機能亢進症は、猫が食欲旺盛で元気なのに痩せていく、攻撃的な行動が目立ち、多量の水分を摂取するなどの症状がみられる場合に疑われる可能性があります。
便秘は、高齢の猫では排便の回数が減少することが一般的ですが、3日以上便が出ない場合には便秘の可能性があります。
認知症は、猫が何度も食事を要求したり、大声で鳴き続けたり、突然飼い主を見知らぬ人のように扱ったり、攻撃的になったり、全く反応しなくなったりするなどの症状がみられる場合に疑われる可能性があります。
私の家の猫たちもほとんどが10歳以上となり、高齢化が進んでいます。
私は毎日猫たちの顔を確認し、必ず抱っこして全身を触って状態を確かめます。
もし猫が具合が悪いのなら、顔や毛を見ればその変化を察知できると信じています。
朝と夜にその変化の兆候を探すことで、昨日と同じで、朝と同じ反応を見せてくれたら、「今日も元気でいてくれてありがとう」と思います。そして、この会話が可能な限り長く毎日続くことを願っています。